2018年春季特別展
「猿楽と面 ー大和・近江および白山の周辺からー」
3月10日(土)~6月3日(日)
MIHO MUSEUM(滋賀県信楽町)
猿楽(さるがく)とは、古くは「さるごう、さるがう」とも読まれ、能と狂言で構成される現在の能楽のかつての呼び名です。猿楽の起源は、通説では大陸伝来の散楽(さんがく)に由来し、日本古来の芸能と融合しながら芸術的完成度の高い歌舞劇へと進化して、今に至ったとされています。
本展覧会は、興福寺や春日大社などに猿楽を奉仕した大和四座(結崎座・円満井座・坂戸座・外山座)の本拠地大和、日吉大社などに猿楽を奉仕した近江、そして霊峰白山の参拝口である加賀馬場、越前馬場、美濃馬場の祭礼に使われた面(おもて)などを幅広く展観します。
平安後期から鎌倉時代の古面に始まり、南北朝から室町、安土桃山時代の大成期にわたる350点(うち重要文化財80点)の「面」を通して、主に彫刻史の観点から、文化芸能史、文学史の側面も絡めて、中世の人々が熱狂した猿楽の世界を紐解いていきます。
※会期中展示替えあり